手すりには目には見えない雑菌やウイルスが多く付着しています。特に昨今はコロナウイルス の猛威もあり、衛生面に注意したいところですが、不特定多数の人が触るような手すりは特に敏感になってしまいます。
しかも、手すりをよく利用するのが高齢者、または子供だったりするので尚更心配になると思います。やはり、手すりも抗菌・抗ウイルス対策をして感染予防しておきたい場所の一つです。
そこで今回は、手すりの抗菌・抗ウイルス対策の具体的な方法やおすすめグッズをご紹介していきます。まずはこちらを確認してから、早速感染対策を進めていきましょう。
手すりは見えない雑菌・ウイルスでこんなに汚れている!
「細菌やウイルスの気になる時期に意識していることはありますか?」
こんな風に聞かれたとき、ほとんどの方は「手洗い」と答えるのではないでしょうか。いろいろなところに触れる手は、他の部位に比べても細菌の数は群を抜いて多いというのは、今や周知の事実と言ってもいいでしょう。どれだけ手洗いをしていても実は汚れているのです。
そんな手で触っているのが「手すり」です。もちろん、高齢者や体の不自由な方などは、歩行や階段昇降の補助になったり、トイレから立ち上がる時に引っ張ったり、日常的に必要な道具です。
また、小さなお子さんなんかも階段で手すりを使いますよね。もしかしたら、鉄棒のように遊んでしまうお子さんもいるかもしれません。
どちらにしても、手すりによく触れているのは高齢者や子ども、あるいは妊婦の方など、免疫力が低い・下がっている方です。そのため、手すりは抗菌・抗ウイルス対策が必須といえるかもしれません。
そんな手すりですが、「ルミテスター」という検査器を使った調査では、年間3,000万人が訪れる商業施設のエスカレーターの手すりから、46,293という数値が出たといいます。ちなみに、汚れているというイメージの強いトイレの便座の数値は753。なんと、約61.5倍の雑菌が棲んでいたことになります。
この数字を見ても、中には「年間3,000万人も来るし、不特定多数の人が触る場所だから仕方ない」と思われる方もいるかもしれません。そこでもう一つ、今度はカバンの持ち手の雑菌数もお伝えしておきましょう。
カバンは不特定多数の方が触るわけではありませんが、数値は30,021。こちらも大変高い数値になりました。やはり、普段から手で触れる機会の多い場所は雑菌数も多くなっているkとがわかります。
ご自宅の手すりであれば、不特定多数が触るわけではないかもしれませんが、カバンの持ち手と同じように雑菌が多いということは容易に想像できるでしょう。
手すりの抗菌方法
雑菌は放置していると増殖してしまうため、これを防ぐのが「抗菌」の役割になります。では、手すりの抗菌にはどのような方法があるのか詳しく確認していきましょう。
抗菌加工された手すりを使う
抗菌加工とは、素材に抗菌作用のある金属などを練り込んだり結合させたりするか、表面に塗るなどして、細菌が増殖しにくくする加工のことを言います。
抗菌加工された製品は、その製品自体に抗菌効果がありますし、劣化が進んで効果がなくならない限りは持続します。
これから新しく手すりを設置したい場合や、元ある手すりを交換したいという場合は、この方法を選ぶと良いでしょう。ただし、リフォームするには費用がかかりますので、その点はデメリットになると言えます。
抗菌グッズで清潔を保つ
雑菌は汚れや皮脂などをエサにして増殖します。そのため、手すりを清潔に保つことで雑菌が増えるのを抑制できます。今では、除菌・殺菌効果のある掃除グッズなども増えていますので、これらを使ってこまめに掃除をすることで抗菌対策となります。
こうしたグッズは価格もお手頃なので費用的な負担は少ないですが、抗菌加工製品とは異なり、手すり自体に抗菌効果を持たせるわけではないので注意が必要です。つまり、ある程度頻繁に掃除をする必要があるということです。
抗菌コーティングする
抗菌コーティングも対策の一つとして挙げられます。抗菌加工されていないものでも、コーティング剤を表面に塗布することで同じように抗菌効果が得られます。劣化によってコーティング剤が剥がれてしまうまでは効果が持続するため、掃除も楽になり、手間が省けます。
また、費用面においてもメリットがあります。抗菌コーティングは業者に依頼することも可能ですが、市販のコーティング剤を使って自分で施工することもできます。業者に依頼する場合も、リフォームと比較すると費用は抑えられますし、自分で施工する場合は1,500円前後の低コストで対策することができます。
以上のことを踏まえると、手すりを抗菌コーティングして、さらに日常的に抗菌グッズで掃除をするのがおすすめです。
手すりの抗菌コーティングとは?
それでは、抗菌コーティングについてもう少し詳しく確認していきましょう。
効果
繰り返しになりますが、抗菌コーティングを施すことによって、手すりについた雑菌の増殖を抑えることができます。また、そのほかにも傷がつきにくくなり、劣化を防げるメリットがあります。実は、こうした細かい傷の隙間は汚れやすいので、清潔を保つために役立ちます。
さらに、既存の手すりに施工するということで、もしかしたらすでに細かい傷がついているかもしれません。そんな場合でも、傷の隙間にコーティング剤が入り込むため、傷が目立ちにくくなる効果もあります。
さらに、コーティング剤によって表面が滑らかになるため、汚れが落としやすく、皮脂などの脂が付いても拭き取りやすくなるなど、日々の掃除の手間も軽減できます。
ただし、手すりにも様々な材質があるため、その相性を確認する必要がありますので、コーティング剤を購入する際には注意が必要です。
施工方法
手すりの抗菌コーティングは業者に依頼する方法と、市販のコーティング剤を使って自分で施工する方法があります。業者に依頼すると費用はかかってしまいますが、手間もかかりませんし、安心感があります。
一方、市販のものを使って自分でコーティングする方法は、費用を安く抑えることができます。ただ、自分で上手に施工できるのか心配な方も多いと思います。でも、実際には誰でも施工できるように工夫されていますので、説明書をよく読んで取り組めば思っているよりも簡単に施工することができます。
また、市販されているコーティング剤の中には、日々の掃除の延長としてできるような簡易的なものもありますので上手に使い分けるようにしましょう。
費用
何業者に依頼する場合は、施工場所、範囲によって費用が変動してしまうので、まずは見積もりを取ってみましょう。近隣に複数の業者があるようでしたら、それぞれから見積もりをとって内容を比較してみると、良い選択ができます。
一方、自分で施工する場合は、おおむね1,500~5,000円程度の低コストで済みます。複数回使用できたり、広い範囲に施工できるものもありますので商品説明をよく確認して選びましょう。
手すりの抗菌ができるおすすめコーティング剤
では実際に、手すりの抗菌ができるおすすめのコーティング剤をご紹介します。インターネットの通販サイトで購入できるものばかりですので、気になるものがあればぜひお試しください。家族みんなが触る場所なので、誰でも手軽に使えるスプレータイプのものをセレクトしました。
抗菌シルバープロ100ml
銀と酸化チタンの力で抗菌作用が期待できる「抗菌シルバープロ」はアルコールを使っていないため、小さな子どもやペットがいても安心です。また、アルコールの臭いが苦手な方も気軽に使うことができます。
抗菌シルバープロは抗菌効果の持続性があり、使い続けることで抗菌力が増していくのが特徴です。手すりなど気になるところの近くにおいて、日常的に使うのもおすすめです。
また、100mlとボトルが小さいので外出先への持ち運びも便利だったり、マスクや衣類にも利用できる汎用性の高い抗菌スプレーとなっています。
抗ウイルスコーティング 50ml
70種類の細菌を抑制する効果に加え、A型インフルエンザウイルスに対しても抗ウイルスの効果が認められているコーティング剤です。水性のセラミックコート剤で、無色・無臭で人体にも無害であるため、手すりをはじめ家の中のさまざまなところに使用することができます。
また、抗菌・抗ウイルスのほか、防カビや防藻、消臭効果も期待できるため、水回りのお掃除やメンテナンスにもおすすめです。
イータック 抗菌化スプレーα 250ml
「Etak」という特許成分が配合された抗菌化スプレーです。手すりをはじめ、家の中の気になるところにスプレーしてサッと拭くだけで、その後1週間も抗菌作用が持続します。
こちらはアルコール不使用なので、小さな子どものいるご家庭でも安心して使うことができます。また、抗菌作用により嫌なニオイを抑えることもできますので、トイレやキッチン、お風呂など水回りにも使用するのもおすすめです。
手すりの抗菌・抗ウイルス対策にはコーティングも便利!
不特定多数の方が日常的に触れるエスカレーターの手すりには、便座の60倍以上の雑菌が付いているというのは驚きでした。
やはり、手すりは直接手で触れるものですので、どうしても雑菌やウイルスで汚れてしまいやすいことがわかります。そのため、抗菌・抗ウイルス対策が大切になってきます。
その中でもおすすめなのが抗菌コーティングです。抗菌コーティングは、一度施工すれば比較的長い期間効果が持続し、手すり表面の保護ができるため劣化を防ぎます。防汚や防カビ対策もできるものもあるので、日々の掃除やメンテナンスも楽になるでしょう。
手すりを必要とするのは、力が弱く、そして免疫力の低い高齢者や体の不自由な方、もしくは小さな子供たちです。もちろんそうでない方でも、雑菌が繁殖していると病気や体の不調を起こす可能性もあり衛生的によくないので、できるだけ早く対策するようにしましょう。