家の中において細菌やウイルスに特に注意したい部分は「ドアノブ」です。もちろん、トイレやキッチン、お風呂などの水回りも細菌やウイルスは多いのですが、そういった場所は日頃から意識しているため清掃が行き届いています。

一方で、日常で何気なく触れているドアノブは、注意して掃除しているかと聞かれると、少し不安になってしまいませんか?もし、きちんと掃除している方でも、ドアノブを触るたびに掃除をすることはできないと思います。

そこで、あらかじめ細菌がついたり増えにくくなるような予防策を取っておくと安心です。ドアノブは家族みんなが毎日、何回も触れる場所なので早速取りかかりたいものです。

この記事ではドアノブの抗菌・抗ウイルス対策の3つの方法をご紹介します。また、その中でもおすすめしたい「抗菌コーティング」についてはより詳しくご紹介しますので参考にしてください。

ドアノブも雑菌・ウイルスの感染源に!

実は、ドアノブも雑菌やウイルスの感染源になります。しかも、抗菌・抗ウイルス対策をする際についつい見落としがちな部分でもあるので、よく注意しておかなければいけません。

「雑菌、ウイルスの感染」というと、せきやくしゃみからの“飛沫感染”をイメージする方も多いかと思います。しかし、感染ルートはせきやくしゃみだけではなく“接触感染”があります。

接触感染とは、例えば次のようなケースで起こります。

  1. せきやくしゃみをしたときに手で押さえる
  2. その手でドアノブに触れる(ドアノブに細菌やウイルスが付着)
  3. 別の人がドアノブに触れる
  4. 細菌、ウイルスの付着した手から感染

ドアノブは、部屋を行き来するたびに触れる部分ですが、細菌やウイルスが付着していることを目で見て判断することはできません。そのため、自分自身では気が付かないうちにドアノブから細菌やウイルスに感染してしまうリスクがあるものになっています。

また、細菌は皮脂汚れなどを栄養として増殖していきますが、多くの人が触れるドアノブは、皮脂汚れが付きやすい場所です。わたしたちが意識する以上にドアノブは細菌やウイルスが「付着しやすく」、「増殖しやすい」環境が整っていることがわかります。こうした観点からも、事前に抗菌・抗ウイルス対策をする必要性がうかがえるのではないでしょうか。

では、具体的にどのような対策があるのか詳しく確認していきましょう。

ドアノブの抗菌方法

ドアノブを抗菌する方法としては3つあります。一つは、抗菌加工されたドアノブにリフォーム、もしくはDIYで交換すること。二つ目は、抗菌グッズを利用してこまめに掃除をして清潔を保つこと。そして、3つ目が抗菌コーティングをすることです。それぞれにメリット・デメリットがありますので、それぞれ詳しくご紹介します。

抗菌加工されたドアノブを使う

抗菌加工されたドアノブに交換すれば、長期間にわたって抗菌効果を得ることができます。まったく掃除をしなくてもよいというわけではありませんが、神経質にする必要はなくなるでしょう。ただし、リフォームすると費用がかかってしまうというのが難点で、相場は7,000~40,000円ほどとなります。

抗菌グッズで清潔を保つ

抗菌グッズや除菌シートでこまめに拭いて清潔を保つのも対策としては有効です。ドアノブだけであれば範囲も狭いため簡単にできます。ただし、細菌やウイルスによってドアノブ上での生存期間は違います。そのため、清掃するとしてもこまめに行わないといけないので、十分な対策とは言えないかもしれません。

そこで、万全の対策をとるのであれば、あらかじめ細菌やウイルスが付着・増殖しづらくする抗菌コーティングをしておくのがおすすめです。加えて、抗菌グッズで定期的に掃除をすれば万全でしょう。

抗菌コーティングする

抗菌コーティングは、抗菌作用のあるコーティング剤を既存のドアノブに塗布して効果を得る方法です。リフォームのようにドアノブを交換する必要がありませんので、費用を抑えられるというメリットがあります。また、抗菌コーティングはある程度長期間効果が持続しますので、こまめな掃除や除菌の手間も省けます。

ドアノブの抗菌コーティングとは?

この「抗菌コーティング」ですが、他にも嬉しい効果があります。また、施工方法や費用面も含めて気になることをご説明していきます。

効果

抗菌コーティングは細菌の増殖を抑えるだけではなく、汚れが付きにくく、付いても落としやすくなるため掃除をするのも楽になります。

また、ドアノブ表面が保護されるため、劣化を防いだり光沢のある綺麗な状態を保つことができるのも効果の一つです。さらに、細かいでこぼこにコーティング剤が入り込み、元々ある傷も目立ちにくくなります。

施工方法

抗菌コーティングの施工は、業者に依頼するか、自分でDIYするかの2パターンの方法があります。業者では、ハウスクリーニングやリフォーム会社、塗装会社が主に受け付けてくれます。素材に合わせたコーティング剤を選んでくれる、不安な点があれば相談に乗ってもらえるなどの利点があります。

自分でDIYする場合でもそれほど難しいものではありません。ドアノブの汚れを落とした後、コーティング剤を塗り込むものがほとんどで、意外と簡単に施工することができます。また、日々の掃除の延長でできるような簡単なコーティング剤もあります。

費用

業者に依頼する場合は、15,000円~というのが相場です。詳しくは各業者に問い合わせ、見積もりを出してもらってください。

DIYする場合は、高いものでも5,000円ほど、安いものであれば1,000円台で手に入るものもあります。業者に依頼するよりも3分の1以下の費用になりますし、施工もそれほど難しくないたので、DIYで対策を始めるのがおすすめです。

ドアノブの抗菌ができるおすすめコーティング剤

ここでは、ドアノブの抗菌ができるおすすめのコーティング剤をご紹介します。インターネットの通販サイトで手に入り、なおかつ、手軽にできるもの、子どもから高齢者まで安心して使用できるものを集めました。

光抗菌 ナノティーミスト

二酸化チタンと銀イオンが配合されたコーティング剤です。光触媒という技術を利用したもので、光が当たると抗菌作用を発揮するというものです。銀イオンも配合されていることにより、光が当たらない所でも抗菌効果が期待できます。細菌・雑菌のほか、ウイルスやカビ、嫌なニオイも防ぐことができます。ミストを噴きつけて十分に濡らしたタオルでドアノブを拭き、水滴が目で見てわかる場合は乾いた布で伸ばすように拭き取って使います。

リキッドハックフォ―ホーム LIQUID_hack for Home 300ml

リキッドハックフォーホームは、家庭用の防汚、撥水効果が期待できるコーティング剤です。このコーティング剤はドアノブ以外にも窓ガラスやお風呂、キッチン、フローリングのほか、防水性のあるものであれば子どもが遊ぶおもちゃなどにも使用可能です。コーティングしたい部分の汚れを落としたらドアノブ全体にスプレーし、少し水で湿らせたスポンジや布でしっかりとこすります。その後、乾いた布で水分を拭き取ったらコーティングは終了です。

貼るだけで接触感染から身を守る 抗ウイルス/抗菌シール

シールタイプのコーティング剤もあります。ドアノブは、不特定多数の人が触れる場所ですが、触れる場所はほとんど同じです。そのため、その部分をきちんとコーティングしておくことが、ドアノブの抗菌につながるといえます。

「一価銅化合物ナノ粒子技術」を利用しており、一価銅イオンから発生する活性酸素により、細菌など微生物の働きを抑制する効果があるという仕組みです。抗菌したい場所のサイズに合わせてシールを切り、貼るだけでコーティング完了です。効果は3か月持続します。

ドアノブの抗菌・抗ウイルス対策にはコーティングも便利!

毎日、何回も触れる機会のあるドアノブは、もしかしたら接触感染の経路になっているかもしれません。そのため、抗菌・抗ウイルス対策を早めにしておきたい場所です。

具体的な対策方法には、リフォーム、清掃、抗菌コーティングの3つの方法がありますが、費用面や、手間・持続期間などを考慮しても抗菌コーティングが便利でおすすめです。

業者に依頼する方法もありますが、自分でも簡単にコーティングできるものもありますので、DIYコーティングに挑戦してみてはいかがでしょうか。