身体の汚れを落とし、心をリフレッシュさせてくれるお風呂ですが、実は相当な数の雑菌がいることをご存知でしょうか。雑菌やウイルスが繁殖している環境では気持ちよく入浴できませんし、せっかくのリラックスタイムも台無しになってしまいますよね。
そこで、お風呂の抗菌・抗ウイルス対策が有効になってきます。今回は、すぐにできる便利グッズや長期的に効果が期待できるコーティングなど、おすすめの抗菌対策をご紹介していきますので、早速お風呂の環境を改善していきましょう。
お風呂は雑菌でこんなに汚れてる!
お風呂の残り湯を使って洗濯するという方も多いかと思います。しかし、この残り湯には雑菌が多く、例えば3人家族の場合、入浴前は1ml当たり40個だった細菌数が入浴直後には360個に増え、一晩放置するとなんと29万個にまで増殖するというデータもあります。
また、洗い場の床やシャンプー台、イス、排水溝の周りにみられるピンクがかった汚れやヌメリが気になるという方も多いと思います。これは人の体から出た皮脂やせっけんの残りかすなどに細菌が集まるのが原因です。それらをエサとして細菌が繁殖したものがピンク汚れで、ヌメリは細菌の集合体とそこから出される分泌物によって起こります。
このように、お風呂は雑菌が増えやすく、思っている以上に衛生面に注意が必要な場所の一つになっています。毎日使う場所ですので、やはり清潔な環境を維持することが大切です。
特に小さなお子さまがいるようなご家庭であったり、昨今のウイルス問題で衛生面に気を使っている方はしっかり対策していきましょう。
お風呂の抗菌・抗ウイルス方法
お風呂の抗菌・抗ウイルス方法としては、「リフォーム」、「抗菌グッズ」、「抗菌コーティング」の3つの方法が挙げられます。ここでは、それぞれの方法について特徴やメリット・デメリットをご紹介しますので、どれから取り組んでいくか検討していきましょう。
お風呂のリフォーム
お風呂のリフォームをすれば、現在の環境を一旦リセットして綺麗にすることができます。浴室の汚れがひどくなってきたり、そろそろリフォームを考えていた方は、この機会に実施してみてもいいかもしれません。
その際は、「抗菌加工」されている商品を選びましょう。抗菌加工とは細菌の増殖を抑える効果のある製品のことですので、衛生的なお風呂環境を維持しやすくなります。
リフォーム期間の目安は4~8日です。
ただし、リフォームの難点は費用が高額だということです。一戸建ての場合、ユニットバスからユニットバスにリフォームした場合の費用相場は63~112万円、従来の浴室からユニットバスの場合は72~130万円となります。また、マンションの場合はさらに高くなり、75~136万円が相場になってきます。
手軽にできる抗菌対策ではありませんが、ちょうどリフォームのタイミングだったという方や、今後予定されている方は抗菌加工されているものを選ぶといいでしょう。
抗菌グッズを使う
日常的にできる抗菌対策として、抗菌グッズを使う方法もあります。抗菌グッズには浴槽のお湯の細菌の繁殖を防ぐものと、お掃除のときに使える便利なグッズがあります。
前者では、入浴剤もあれば、繰り返し使うことのできるぬいぐるみタイプのものや温泉ボールなどさまざまなタイプのものがあります。また、使用後のお風呂に浮かべる、電池式で銀イオンを発生させるタイプのものもあります。
このほか、水アカや皮脂汚れ、石鹸カスを落とすと同時に、除菌のできる洗剤も多数販売されています。また、追い炊き機能などが付いている風呂釜では、配管に細菌が棲んでいる場合もあります。抗菌グッズではありませんが、除菌のできる配管用の洗剤もさまざまあります。
ただ、こういった抗菌グッズは効果が緩やかであったり、持続期間が短く定期的にメンテナンス・掃除の必要があったりして手間がかかります。一つずつの商品の値段は安いですが、毎日・2日に1回・週1日など定期的に使用するのであればその分コストがかかってしまうということになります。
もちろんこまめに掃除をされている方も多いと思いますが、次にご紹介する抗菌抗ーティングと併用することで、より清潔なお風呂環境を維持することができるようになります。
抗菌コーティングする
抗菌コーティングとは、現在あるお風呂を取り換えることなく、表面を特殊なコーティング剤でコーティングして抗菌効果を得る方法です。リフォームと比べて圧倒的に費用を抑えることができますし、抗菌グッズを利用するよりも効果が持続するため、メンテナンスや掃除の手間も少なく済みます。お風呂の抗菌・抗ウイルス対策には、ぜひとも取り組んでおきたいおすすめの方法です。
また、抗菌コーティングは、リフォーム会社やハウスクリーニング業者などの専門家に依頼することも可能ですが、市販のコーティング剤を使って自分でDIYをすることもできます。この場合はさらに費用が抑えられますし、手軽にできますので、すぐにでも取り掛かることができます。
お風呂の抗菌コーティングとは?
リフォームよりも費用が抑えられ、抗菌グッズでメンテナンスをするよりも手間がなく効果も持続するおすすめの抗菌コーティングですが、ここでは効果や施工方法などをさらに詳しくご紹介していきます。
効果
抗菌とは、細菌の繁殖を防ぐという意味があります。その結果、細菌の増殖によって起こるヌメリや嫌なニオイが軽減され、毎日の掃除も楽になります。また、コーティング剤によって対象物の表面が保護されるため、傷もつきにくく、汚れが落ちやすくなるので衛生的な環境を維持することができます。
また、細菌は増殖し過ぎると病気や体の不調を引き起こすこともありますが、抗菌コーティングをすることによって、こうしたリスクの軽減にもなります。¥
施工方法
抗菌コーティングの施工方法は2パターンあります。一つは、リフォーム業者やクリーニング業者に依頼する方法、もう一つは、自分で市販のコーティング剤を購入してDIYする方法です。
どちらを選んでも基本的にコーティングの工程は同じです。汚れや既に付着している細菌の上からコーティングを施しても意味がありませんので、まずはコーティングする場所を綺麗に掃除して皮脂などの脂、流しきれなかった石鹸やシャンプーなどの汚れを落とします。その後、コーティング剤を塗り、乾燥させます。
業者に依頼した場合、この工程の途中に防カビ剤を塗布してくれる作業もあります。また、バスタブの内部やエプロンなど、一般の人では施工ができない部分も一緒にコーティングしてくれる業者もあります。
市販のコーティング剤を使う場合は、商品によってはコーティング剤と汚れを落とす専用の洗剤やクロスもセットになっているものもあります。また、抗菌効果だけではなく、防カビや撥水効果などがあるものも多いです。これらの効果により、副次的に細菌の増殖の抑制も期待できます。
費用
抗菌コーティングを業者に依頼する場合の費用相場は、15,000円~170,000円程度となります。業者によって防カビまでセットであるとか、コーティングの範囲などが変わりますので詳しくは業者に確認してみましょう。
一方、DIYで抗菌コーティングする場合には、1,000円~6,000円程度の相場となります。
お風呂の抗菌ができるおすすめコーティング剤
抗菌コーティングにもいくつかのタイプがあり、普段のお掃除と一緒に使えるものから、シュッと吹きかけるだけの簡単なタイプのものまでありので、ご自身に合ったものをお選びください。
イータック 抗菌化スプレーα 250ml
スプレータイプの抗菌剤で、気になるところにスプレーしてサッと拭き取ることで抗菌化できるというものです。アルコールを使っていないので、小さなお子さまのいる家庭でも安心して利用できます。浴室だけでなく、トイレやキッチン、リビングなどさまざまなところで使うことができます。
ダイカ【業務用】撥水防汚コーティング剤 プロテクトケア
日々のお掃除の流れでコーティングができるコーティング剤です。お風呂だけでなく、鏡やガラス、陶器にも利用可能です。シリコンとフッ素でダブルコーティングするもので、厳密には抗菌の作用はありませんが、撥水、防汚の効果により細菌の増殖を減らすことも期待できます。
リキッドハックフォ―ホーム LIQUID_hack for Home
静電気の力を使って抗菌、撥水、防汚の効果が期待できるスプレータイプのコーティング剤です。有機溶剤不使用のため人体に悪影響がなく、子どものおもちゃなどにも気兼ねなく使用できます。
抗菌対策で清潔なお風呂で快適に!
お風呂の3つの抗菌方法と、その中でもおすすめの抗菌コーティングについて詳しくご紹介しました。抗菌コーティングは、業者に依頼する方法、DIYする方法の2つがあります。
業者依頼する場合は、15,000円~170,000円ほどの費用がかかってしまいます。一方でDIYする場合は1,000円~6,000円で始められますので費用も抑えられますし手軽に始められるのでおすすめです。コーティングの施工も意外と簡単にできて、日々のお掃除の延長でコーティングできるものもあります。
お風呂の抗菌対策として、ぜひコーティングに挑戦してみましょう。